憲法Caffè

埼玉総合法律事務所の所員が、憲法に関わる催しや学習会のお知らせ、感想、考えていることなどを、随時アップします!

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埼玉総合法律事務所
スタッフブログ

狼は来るのか?

1970年代後半から80年代前半にかけて、日本ではソ連脅威論の高まりとあわせて1985年軍事危機説がまことしやかに喧伝されていました。アメリカを凌駕する程に軍事力を増強したソ連はアフガン・ポーランドの次に日本を狙ってくる、北海道に侵攻し、第3次世界大戦が勃発する、北海道を防衛せよ、といった類いの書籍が書店では平積みになり、大げさに言えば国家累卵の危機の様相を呈していました。現実主義を称する者からは平和憲法は時代遅れ・非現実的と罵られました。

さて、あれから30年以上経過した今、振り返ってみると現実はどうだったでしょうか。北海道侵攻も第3次世界大戦もなかったばかりか、ほどなくして冷戦は終結し、ソ連は消滅しました。1985年軍事危機説が幻だったことは明白でした。

翻って昨今の北朝鮮脅威論を見るにつけ、かつてのソ連脅威論をまがりなりにも知っている者にとっては実在しない狼の存在を振りまき、あたかも狼が襲ってくるかのような危機を演出しているように思えてなりません。もちろん危機が全くないわけではありませんが、錯綜する情報に惑わされることなく、何が事実で何が事実でないか冷静に見極める目を養っていきたいと思います。

事務局 A・K

憲法カフェ

 
先日、ひさしぶりに憲法カフェの講師をしました。

 
講演に引き続くグループディスカッションも盛況で、多くの参加者の方の意見や経験を聞くことができました。
いろいろな考えや経験を自由に発言できるのは表現の自由が憲法上保障されているためです。
 
言いたいことも言えない場面もときにありますが(悲しいですね。)、表現の自由は大切にしたいものです。

(弁護士 德永美之理)

「旧優生保護法による不妊強制」

今朝、新聞を読んでいたら衝撃的なニュースが目に飛び込んできました。

旧優生保護法下で、不妊手術を強制された宮城県の60代女性が、個人の尊厳や自己決定権を保障する憲法に違反するとして、 国に1100万円の支払いを求める訴訟を仙台地裁に起こしたというものです。

優生保護法とは、遺伝と障害を関係づけ「不良な子孫の修正防止」を掲げて、本人の同意なしに、障害者らに不妊手術を強制した法律です。
国は、手術を強制する際の身体の拘束、麻酔の使用、欺罔も認め、同法に基づいて強制手術を受けた被害者は全国に1万6475人にも上るそうです。

私は恥ずかしながら、このような恐ろしい法律や実態があったことを全く知りませんでした。
しかも、いつの時代の話かしらというようなこの法律、なんと1996年まで存在しているんです。
障害を劣ったものと決めつけ、「障害者はいなくなればいい」という傲った発想に基づく法律が、つい最近まで放置されていたことに恐怖を感じます。

やっぱり、人間って愚かな生き物で、絶対に過ちを犯すものですね。
そして、このような過去の過ちを正すのも、憲法の重要な役割ですね。

どうか、国は除斥だなんて浅薄な主張はせず、早期に被害者の補償がはかられますように。

(弁護士 南木ゆう)

映画「希望のかなた」

お正月に私の好きなフィンランドのアキ・カウリスマキ監督の作品「希望のかなた」を渋谷で観てきました。

偶然フィンランドの首都ヘルシンキにたどり着いたシリア難民の青年と、そこで暮らす人々の話です。
ヨーロッパの国々で難民が大きな問題となっているなか、青年は難民申請を却下されたり、差別を受けたりと厳しい状況に置かれます。
でも、そんななかでも、彼に手をさしのべる普通に暮らす人達の小さな善意の数々が心にしみる映画です。
劇中で出演者はほとんど笑ったりしないのに、辛口のユーモアがあって笑え、また、暖かい気持ちにもなります。

日本に暮らす私達には、あまり難民問題に対する実感がありませんが、不寛容な社会ということばは耳に新しいことではありません。
そんな現在の社会のなかで、あたりまえの人間性とは何かを、監督は私達に問いかけ、また、この作品からメッセージを送っているのかもしれません。

一度観たらくせになる監督です。機会があったらご覧になってみてください。

T/M

北朝鮮との対話の機会

北朝鮮のオリンピック参加を巡る問題。

日本では、北朝鮮によるオリンピックの政治利用、みたいな取り上げ方が目立つ。ナチスによるベルリンオリンピックの政治利用なら問題にする価値はあるが、たかが北朝鮮の行為を政治利用として取り上げるほどのことはない。どこの国でも、政治利用はある程度している。安倍首相のスーパーマリオなどいい例だろう。

これらの報道により、貴重な融和、対話の機会を,日本では、国民が理解しないという危険な事態になっているように思われる。

万一、対話に失敗したら、北朝鮮と米国の間で戦闘が始まったら。戦争するのはアメリカにいる米軍ではなく、韓国や日本にいる米軍なのだ。

大事なことを見落としてはいけない。

 

(弁護士 髙木太郎)

未来の社会保障は・・・

老人保健施設の見学をした。
県内でも大きな施設らしく1階では70名ものデイサービスの利用者の方が楽しそうに過ごしておられ、訪問介護との連携も取っているらしい。2階、3階は入所サービスを受ける方が生活をしておられた。職員の方も生き生きしていた。
自分の老後を考えると、信頼できる施設がどんなに大事かと思う。
二十年後、適切な社会保障が受けられる、平和な社会であるだろうか?

(弁護士高木太郎)

「生活保護」

先日,全国一斉生活保護ホットラインを行いました。
奇しくも,生活保護の支給額がさらに引き下げられる方向であるという報道がなされたときであり,そのことが不安で,どう対応したらいいか,という相談もありました。

生活保護は憲法25条で守られている「健康で文化的な最低限度の生活」を守るために支給されるものです。

しかし,現在の支給額では,「健康で」「文化的」な生活を送ることは困難な状態にあります。

受給額が少ないことから安価な食事をするようになる人も多いですが,安価な食事には炭水化物の量が多い物が多く,そればかり食べると栄養が偏る上,太ってしまいます。
果たしてこれが健康的な生活と言えるでしょうか。

お金を節約する為に友人と遊ぶことができなくなり,趣味を楽しむことも出来なくなってしまいます。
果たしてこれが文化的な生活と言えるでしょうか。

生活保護を受給している人の中には,「皆さんは頑張って働いているのに,自分は生活保護をもらって生活していて申し訳ない」と言っている人もいます。
生活保護を受給するための条件として「働く能力がないこと」や「働きたくても働ける場所がないこと」ことが必要です。
すなわち,生活保護を受ける人は「働きたくなくても働けない人」なのです。

それなのに,「皆さんに申し訳ない」と思い,自分を責めながら生活していくのはとても辛いことだと思います。
このように思ってしまう背景には生活保護バッシングなど社会的な要因があるも大きいと思います。

生活保護を受給している人が,自分を責めたり,周りの人の目を気にしたりせず,生活できるような日がくればと思っています。

(弁護士 鈴木満)

めからウロコの憲法ミニミニ知識①・・・?

学習会や講演会にいくと,「え~,そういう見方ってあり?」と,専門家の先生の知識と思考の深さに,ビックリする事しきり・・・。
もはや別の星の人としか思えません。ちょっとした見方の違いなのかも知れませんが,違う視点ってすごく大事だなと思います。
ただ,その「違う視点」を養うのが至難の業なのではないかと思います。

憲法には,「義務教育は無償とする」(憲法26条)とありますが,高等教育についての記載はありません。
高等教育は無償ではいけないなんてかいてありません。だから,無償にして良いんです。
わざわざ改憲して加えようなどとしなくても。本気で無償にすべきと思っているならば。
なるほど~。

でも,日本の現実は義務教育で無償なのは授業料と教科書代だけです。
体操着や制服や上履きや通学カバンETC・・・。
学用品は自費です。これが非常に負担が大きいのです。
みーんな指定業者から定価で同じものを揃えなきゃならないなんて。

変ですよね。

                                    (事務局 松田)

「標的の島 風(かじ)かたか」をみて

先日、「標的の島 風(かじ)かたか」を観ました。

辺野古新基地建設、高江ヘリパッド建設、宮古島、石垣島の自衛隊配備とミサイル基地建設などに反対する住民たちの抵抗を描いたドキュメンタリー映画です。

タイトルの「風かたか」は、「風よけ・防波堤」を意味し、昨年の米軍属女性暴行殺人事件被害者追悼集会での稲嶺市長による「我々は、また命を救う『風かたか』になれなかった。」の発言からとられています。

沖縄は、アメリカの「エアシーバトル構想」により、海と人、土地と基地を提供し、中国を封じ込めるために戦わされる「風かたか」にされようとしている現実があります。その基地建設のために沖縄の自然が次々と破壊され、抵抗する住民を、全国各地から送り込まれた機動隊の若者が機械的に排除していく様子や、地元の母親たちの声も聞かず、国からの要求を承認してしまう地方議会などは、あまりに酷い現実でした。

自分たちが住んでいる場所が壊され、基地ができ、いつか他国のために戦場になるかもしれない、なんて考えただけで恐ろしいです。同じ日本である沖縄で起きている事なのに、あまりにも知らない、知らされない事が多すぎました。

先日、沖縄で米軍ヘリが墜落した事件もありました。沖縄の現実を1人でも多くの人が知り、沖縄の人と一緒に考えていく必要があると感じました。

(事務局 Y)

(事務局 Y)

年賀状

今年も年賀状の販売が開始となりましたが、年々その発行枚数が減っているそうです。
メールやソーシャルメディアで済ませてしまうなど理由は様々だと思います。
そう言う私も学生時代や20代前半の頃は、「メールがあるし、出す必要ない」なんて思ったりもしていました。

しかし、埼玉総合に入所してからは毎年欠かさず(1回くらい出せなかったことがあるかも・・)年賀状を出すようになり、届く枚数も増え毎年届く年賀状が楽しみにもなりました。
デジタルの整った文字も良いですが、手書きで一言添えてあると尚更、それだけでもなんだかほっこりと癒され、とても嬉しいものです。

せっかくある昔からの風習を絶やさずに今後も続けていけたらな、と思っています。
年賀状を出さないという人も、今年(来年)は年賀状を出してみませんか?!
(事務局 H)