「死者にむち打つ『国葬』提案」

国葬反対です。
反対の理由を述べようとすると、当然、あべ政治の批判を展開しなければなりません。

あべ政治は民主主義にとって、最低でした。
安倍氏が選挙に勝って7年8ヶ月余りの第2次長期政権を続けてきた理由の中心は、おそらく経済でしょうが、
それも、アベノミクスで
① ジャブジャブの「異次元」の金融緩和(円安誘導、0金利政策)、
② 国を借金漬けにする「迅速な財政出動」(民主党政権時代は、国債発行を制限して財政バランスを
 取ろうとしたので経済政策に足かせがあったが、安倍氏は財務省を押さえ込んで、国を借金漬けにした)、
 という2つの禁じ手を、ろくな将来展望もないまま使い、
③ 肝心のまともな「成長戦略」を何一つ打ち出せなかった(逆に、労働者の賃金を下げる「非正規雇用の拡大」を
 「日本が世界で一番企業の活動しやすい国にする」というスローガンの下で実施し、国内需要を冷え込ませた)

今、日本経済は、出口戦略もなく実施された①②の後遺症で苦しんでいます。
コロナやウクライナ戦争のせいに出来ない、他国にない、非常事態です。

ある意味、安倍氏は、史上最低の亡国の総理です。
このような人を国葬にするなどありえない。
(もちろん、「国葬」そのものの問題も大きいけど)
ということを、バンバン、言わざるを得ない、と思っています。

こういう議論になることは、当然、予想できたはずなのに、
それでも、国葬を打ち出した、岸田総理は、
「死者にむち打って政治利用する人」なのだ、と思います。

(弁護士 髙木太郎)

 

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