森友学園で国会が揺れている。
９億の土地を１億余りに値切った上、その分も払わずに済むなど、とんでもない話だ。「政治家の関与なしにありえない」というのは誰もが感じていることだろう。安部首相は、共産党の小池書記局長の「政治家の関与があるのかないのか調査を尽くせ」という質問に「（政治家の関与が）ないことの証明をするのは悪魔の証明を求めるもので無理を強いるものだ」と突っぱねた。
法律の世界では不存在を証明することはたしかに「悪魔の証明」と呼ばれ、無理だと言われている。
しかし、待てよ・・・・。
安部総理に求められたのは、「関与がなかったか真摯に調査せよ」ということである。これに対して、安倍首相は「ないこと」を前提にして、それは証明できないという言い方をしていることになる。なんで、「ない」って決めてかかるんだ？？？
この問題は、安倍首相の「悪魔の証明」発言の夜に、鴻池もと防災大臣が、あっさり、「ありました（金は受け取ってませんが）」と認めて、終わった。
普通だったら、「悪魔の証明」と大見えをきった本人は恥ずかしくて、穴にはいっているところだが、安倍首相は平気なようだ。
(弁護士 髙木太郎)