「ホセ・ムヒカさん」(リレーメッセージ)

ホセ・ムヒカの言葉1第40代ウルグアイ大統領のホセ・ムヒカさんが4月5日に来日してちょっとしたブーム(?)になりましたが、私も、妻が「ホセ・ムヒカの言葉」という本を買ってきたので、読んでみました。

表紙に写っている本人は、新宿の思い出横丁にいそうな、気のよさそうなお爺ちゃんです。

内容としては、本人の生い立ちや言葉やエピソードが語られているのですが、その中で、印象に残ったの言葉のうちの一つをご紹介します。

「政治というのは、ある人には有利でも別の人には不利になる、という選択肢を選ばなくてはなりません。マジョリティにいるのか、マイノリティにいるのか。中立でいられず、どちらを助けるかを決断しなくてはならないのが、政治です」(2014年12月4日南米諸国連合会議でのスピーチより)

私が早稲田で大学をしていたころ、友人と政治的な話をすると、自分は政治には興味が無いとか、自分は政治的には中立だからどのような意見ももってない、とかそんなことを言う人がいました。

ですが、政治に興味が無いということは、自分の未来や将来の世代がどうなっても構わないと言うことに等しいと思いますし、中立ということも、自分の頭で物事を考えようとしていない、その意思がないということであり、前者に等しいことです。

そのようなことを堂々と(しかもちょっと誇らしげに)言ってしまうのは、社会に生まれ、社会を構成し、維持発展させていく社会的責務を負っている国民の一人としてあまりにも無責任じゃないのかな、(しかもお前まがいなりにも早稲田生だろ!)と当時の私はあれこれと思いを巡らせました。

と、そんなエピソードを思い出させてくれた言葉です。

まあ、実際、政治って面倒くさいものだし、そんなものより世の中には楽しいことが溢れているので、興味ないって言う人がいるのもしょうがないと思います。

興味を持って欲しいと思っている側が、興味を持ってもらえるように工夫していかないとですね。

 

ちょっと話は変わりますが、私が所属している9条俳句弁護団も、政治的中立性というものがまさに問題となっています。知らない人はネットで検索してみてください、出てくるので。

 

ムヒカさんは(私も)、上記のように政治的中立なんてものはありえないと言っていますが、皆さんはどのように考えますか?                        (弁護士 黒澤瑞希)

ホセ・ムヒカ②

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