【朝ドラ「虎に翼」④】総力戦研究所!?

 星判事(岡田将生)は過去に「総力戦研究所」に所属していたことが明らかになった。総力戦研究所とは、若手の優秀な官僚などが集められた実在の組織で、日米開戦(1941年12月)に先立つ同年8月、日米が戦争をしたらどうなるかを机上演習した。その結論は「日本必敗」であったが、東條英機らはこれを無視して、日米開戦に踏み切った。
 星判事は、総力戦研究所にいながら、開戦を止められず、多くの命を失わせたことを深く後悔してそこから抜け出せず、「何事にも無関心」に見える生き方をしていたのだ。
 なお、この話を聞いた若手判事補が、星判事に「誤解していてごめんなさい」と謝るついでに、寅子に向かって、「小うるさいくそババアだと思っていて、ごめんなさい」と謝るのだが、これに対して、寅子が「私も、『差別主義者のくそ小僧』だと思っていてごめんなさい。」と返す場面は楽しく、示唆に富んでいた。

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