みんな違ってみんな良い(リレーメッセージ)

夏の参院選を前に、憲法について考えてみましょう。ということで、埼玉弁護士会は6月1日、「憲法の伝道師」こと伊藤真弁護士をお呼びしてシンポジウムを開きました。私は、子供の体調不良で参加できず、とても残念な思いでしたが、非情に内容が濃く、分かりやすい講演で、好評だったようです。

私が伊藤先生(通称:イトマコ)のお話しを始めて聞いたのは、10年少し前。ちょうど、前職を辞めて、さて今後何をしようか考えていたときに、ふと思いついて立ち寄った伊藤塾の無料憲法講座でした。法学部でもなく、法律のホの字も知らなかった私は、憲法と法律の違いなんてもちろん知りませんでした。そんな私が、法学部の大学生たちと肩を並べて、法律の勉強を始めようと思ったのは、伊藤先生の憲法の講義があったからです。先生の憲法の講義は、全く知識のない私でも、すぐに理解できたと思わせるほど分かりやすく、また情熱的で、ぐいぐいと引き込まれました。今でも、先生が、「憲法13条は『みんな違って、みんな良い』です。」と言って、ニコッとされたときの感動を覚えています。

個性って、すごいもので、産まれてすぐに備わっているんですね。0歳のウチの子が通う保育園でも、月齢とは関係なしに、ゴロゴロが好きな子、お座りが好きな子、ハイハイで動き回るのが好きな子、食べるとき以外はあまり動きたくない子など、すでにはっきりと個性が表れています。こんな風にみんな違うけど、それを理解して尊重することができる世の中にしましょうっていうのが、13条の理想です。一見簡単なようだけど、実は、他人を思いやれる優しさだったり、相手の気持ちになって考えられる想像力だったり、異なる個性と調和して上手くやっていける人間力だったり、が必要で実際は難しいですね。でも、実現できたらとても素敵な世界になると思いませんか。

皆さんも、ぜひ自分の生活に密接に繋がっている憲法について考えて、それぞれの理想の世界を胸に、選挙に行きましょう♪

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(弁護士 南木ゆう)

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