「8月は6日、9日、15日」
詠み人しらずの川柳らしい。
自分もこの気持ちで、毎年8月を迎えている。
私は、1961年生まれ、戦後世代だが、今からみると、戦後わずか16年で生まれた世代である。
私が子供のころには、まだ、観光地には傷痍軍人がいた。家の床下には防空壕の跡があった。
戦争だけはダメ、という実感を持った世代が世の中の中心だった。
今はどうだろう。
戦争の怖さを、国民の政治のリーダーも忘れてしまっているようだ。
わずか12年前の東日本大震災、原発事故のことを忘れて、原発の再稼働、はては新設がまかり通るこの国の現状を見ると、どうせ、そんなものか、という気持ちにもなってしまう。
しかし、あきらめてはダメ、なのだろう。
せめて、8月は、まじめに、戦争と平和を語り合おう。
(弁護士 髙木太郎)