「いだてん」おもしろいと思うけど・・・

史上最低視聴率、低視聴率更新・・・などと言われているNHK大河ドラマの「いだてん」は、わたしは地味に好きだ。見られる時だけだが、飛びとびでも、なんとなくつながるのは近現代だからかしら。意外とテンポがよくて、45分があっという間なのである。
欧米との差に愕然としながら、日本のスポーツが変わっていく様にワクワクする。
女子が足を出して走るなんてはしたない、なんて言われてた時代からモヤモヤしながら走らずに入られなかった女子、戦前にメダルを取った泳ぐ女子!
世界から孤立しようとしている日本の軍事政治の中で、1940年のアジア初の東京オリンピックは幻となり、平和の祭典が開かれたはずの国立競技場で3年後の10月学徒出陣の壮行会が行われたのである。戦地に向かわせられる、オリンピックでメダルを取っていたはずだった青年のいる学生たちに向かい「バンザイ」を叫ぶ群衆。とても「バンザイ」とは言えず立ちすくむ招致に奔走した(役の)アベサダに上司である(役の)リリーフランキーが、「いやでも、言え」といって、「バンザイ」を叫ぶのだ。
悔しさ、無念さ、そして過去を歴史として知る思いが、複雑に絡み合って膨らみ、胸が苦しかった。あの場にいたら私もバンザイを叫ぶだろうか。たとえそれが犯罪になったとしても頑として言えない自分を期待したいが。そんなことも考えてしまったりする。(事務局 松田)

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