映画「希望のかなた」

お正月に私の好きなフィンランドのアキ・カウリスマキ監督の作品「希望のかなた」を渋谷で観てきました。

偶然フィンランドの首都ヘルシンキにたどり着いたシリア難民の青年と、そこで暮らす人々の話です。
ヨーロッパの国々で難民が大きな問題となっているなか、青年は難民申請を却下されたり、差別を受けたりと厳しい状況に置かれます。
でも、そんななかでも、彼に手をさしのべる普通に暮らす人達の小さな善意の数々が心にしみる映画です。
劇中で出演者はほとんど笑ったりしないのに、辛口のユーモアがあって笑え、また、暖かい気持ちにもなります。

日本に暮らす私達には、あまり難民問題に対する実感がありませんが、不寛容な社会ということばは耳に新しいことではありません。
そんな現在の社会のなかで、あたりまえの人間性とは何かを、監督は私達に問いかけ、また、この作品からメッセージを送っているのかもしれません。

一度観たらくせになる監督です。機会があったらご覧になってみてください。

T/M

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