憲法Caffè

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埼玉総合法律事務所
2020年

「鬼滅の刃」大流行に思う

世間では、 「鬼滅の刃」なるテレビアニメが大流行で、この土日(10月17日、18日)には映画館に親子連れが並び、映画館から出てくる母親は涙を浮かべている、という。
「鬼滅の刃」は大正時代を想定したもので、「鬼」にされた妹を人間に戻すために、竈門炭治郎という少年が鬼殺隊という集団に入って、鬼を退治していく、という物語である。

なんでこの物語が受けるのか。
この物語では、鬼はもともと人間で、鬼のボスの血を受けると鬼になるのだが、散々悪行を働いても、退治されて消滅するときに、人間だった頃の記憶を取り戻し、なぜ、鬼になって悪行を働くようになったかが語られる。
そして悔い改めて消えていくのである。

昔からある勧善懲悪ものでは、悪は悪として成敗されて終わる。しかし、それでは、相手方である「鬼」を理解できないままであり、怖さと、異質なる者の排除の思いだけが残る。
それに対して、「鬼滅の刃」では、相手は理解できる存在となって終わる。見る側も相手を許す(行為は許せなくても)気持ちで終わることが出来る。
人々はこれを求めているのではなかろうか。

最近の世の中は自分ファーストが蔓延っていて、ギスギスしているように見えるが、人はそうではないものを求めているのだ、と思いたい。
(弁護士 髙木太郎)

巣ごもり生活

普段日曜日位しか長い時間、家族と一緒に過ごすしかなかった私にとっては悪しき時間でもあり良き時間にもなっています

子供にとっては勉強の遅れ、運動不足が心配です
インターネットの学習法も学校から通知をいただきましたが、あまりやろうとせず、動画や通信を利用した友達とのゲーム時間が増えています
室内で騒いで、私が「うるさーい」と声を荒げ、私の顔色をうかがう子供、お互いがストレスに

でも普段友達とどういった遊びが流行っているのか
子供にとって一番の興味が何か
四字熟語や世界の国旗カルタで親もムキになってカードを取る
家族全員で縛りしりとりゲームをする
一緒に夕飯の用意をするなど、子供から「~~しようよ」と言ってくれることが増えました

普段の家事では聞かなかった「ありがとう」という言葉
この生活で毎日の消毒作業を続けている時、家族から「いつもいつもありがとう」「手伝うよ」と言われました

今は巣ごもり生活をいかに楽しむかが家族会話の一部です

(事務局 竹前)

冷静さを失わない

緊急事態宣言や都市封鎖。
新型コロナウィルス感染症の影響により、世界各地で市民生活が激変しています。
パリやミラノの映像を見ると、夢を見ているのかなという気持ちになります。
自宅待機を余儀なくされている人は全世界で約17億人、数日前の報道です。

ここにきて関東一円でも、週末の外出自粛が要請されるなど、少し様子が変わってきました。

そんななか、社会全体のイライラが募って、他人に厳しくなっているような気がして、ちょっと怖いです。
公園で遊ぶ子どもたちへの苦情などは、過剰反応のように思えます。

緊急事態宣言は発令されるのか否か、その場合、過度な私権制限のリスクがないのかどうか、
こんなときこそ冷静さを失わずに見極めていきたいものです。

事務局 荻原

 

双葉町のばら園を知っていますか

あれから9年の月日が経ちました。
そして2020年3月14日に常磐線が全線開通し,双葉駅も再開しました。
それに伴って,帰還困難区域が一部解除されましたが,これが復興の足がかりとなるのか,個人的には甚だ疑問に感じています。
震災前の双葉町の名所は,原発と「ばら園」でした。
高度成長時代に園芸の素人だった岡田勝秀さんがつくった「ばら園」は,年間5万人もの人々が訪れるほどの観光地になっていました。
それが一瞬にして原発事故により放射能を浴び,廃園と化してしまったのです。
岡田さんは東京電力と裁判中とのことですが,訴訟において,心血を注いで育てたバラ,風景式庭園を構成する桜やヒマラヤスギは立木と認定されたのだそうです。
人間が手塩にかけ心血を注いで育てた植物は,私たち人間と同じ「生きもの」です。ただ生きているのではありません。愛情に応え,自然の風景とも協調し,ひとつの世界をつくってきました。
ただの立木としか認識できない国と東電。
東京オリンピックの今年,どうしても原発事故があった福島の復興を演出したいのでしょう。人が住めない双葉町
この夏に,美しい海岸線を見ながら原ノ町駅まで行った,同じ常磐線に乗って,変貌した海岸の風景を見るつもりです。
事務局 長沢

情報に結果として踊らされる

コロナウイルスの問題で、インターネット上では虚実入り交じった情報があふれ、憶測が憶測を呼んでいます。

そして、結果、我が家から、トイレットペーパーの備えがなくなりました。
ここ数日、探していますがどこにも売っていません。

トイレットペーパーが不足するという嘘がばらまかれ、それに踊らされた人々が買いだめをした結果、実際には豊富に在庫があるにもかかわらず供給が間に合っていない状況のようです。

僕は、買いだめをしたいわけではありません。すぐに必要となるであろうトイレットペーパーを求めているだけです。
ただ、結果として、端から見ると買いだめをしようとする人々と同じように、トイレットペーパーを求め、踊っている状態です。

なんというか、本当に、無責任な人の声が大きくなりすぎていないでしょうか。
表現の自由はとても大切な権利です。
ただ、昨今の状況からは、表現を受け取る側で、相応の対策が必要です。
なので、何が言いたいかというと、とりあえず、トイレットペーパーを買わせて下さい。
(弁護士竹内和正)

格差という壁

いま話題の韓国映画「パラサイト 半地下の家族」を見ました。さすがに外国の賞を総なめにしただけあって非常に面白い映画でした。

半地下にひっそりと住んでいる極貧の家族がふとしたきっかけで豪邸に住む富裕層の一家に寄生(貧困一家とはつゆ知らず)しながらしたたかに生きていく様をコメディータッチで描いているのですが、途中、豪邸に隠された秘密が暴かれてからはいささかオカルト的なストーリー展開も加わり、クライマックスで破局的な結末を迎えます。

韓国は1997年のアジア通貨危機によって国家破産寸前までいきましたが、思い切った経済改革の断行により短期間で経済が回復しました。しかし改革の反動もあって日本と同じく格差が拡がっており、この映画は韓国の格差社会の現実をコメディーというオブラートに包みながら告発しているのだなという印象を受けました。その意味では大ヒットした是枝監督の映画「万引き家族」にも相通じるものがありますね。

ちなみにこの映画の原題は「寄生虫」です。

事務局 A・K

2.11埼玉県民集会

お知らせです。

「建国記念の日」不承認 2.11埼玉県民集会
埼玉教育会館 2階
2020年2月11日(火)

13時30分~15時30分
参加費200円

「韓国民主主義闘争100年史から日本の今を考える」
講師:白石 孝さん

2.11埼玉県民集会

超暖冬

今年は暖冬と言われていますが、確かに厳しい寒さを感じません。手足が冷たくなって、じっとしていられないとか、手袋なしでは耐えられないということがほとんどないように思います。
また、昨年9月頃に発生したオーストラリアの森林火災も未だ収束していません。過去最高と言われる気温上昇、観測史上最も少ない降水量による乾燥などが、火災の起きやすい状況を作ったと言われています。
被害は様々なところに及んでいるようですが、特に深刻なのは12億もの野生生物の命が失われたと推測されていることです。
今年の桜の開花はどれほど早くなるのか、などという話題は、なんとなくのんびりした感じに聞こえます。でも、今年の夏がどれだけ暑くなるのか、そして世界中で異常気象が深刻になりつつあるということを考えると、暖かい冬でよかったと、単純に喜べない時代なのだなと思います。
M.T

「僕らが“ちんじょう”したわけ」

たまたま見た。

音声のない動画・・・僕たちのちんじょう
思いっきりサッカーができる場を失うことになった小学生たちが、
その場を取り戻すために頑張った記録
区長への手紙をへて
区議会への陳情へ

なんだろうこのニュースは、と思わず見入っているうちに
感動でうるうるしてきてしまった。

おとなだって、「しょうがないよ」と諦めてしまうことが多いのに。

しかも少年たちは、自分たちの我を主張しまくるのではなく、
近隣の住民のこと、広場を利用する小さな子からお年寄りのこともちゃんと考えて「ちんじょうしょ」を作ったのだ。

それに区議会も答えた。

おとなの会議の場にこどもの声が届いた瞬間。

ニュースの時間には見ることができなかった、少年たちの情熱的かつ理性的な闘いの記録
必見です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191218/k10012218981000.html

NHK押しが続いてますが、念のため再度言いますが、わたしはNHKの回し者ではありません。でも、いいものはいいと思うわけです。

(事務局 松田)