憲法Caffè

埼玉総合法律事務所の所員が、憲法に関わる催しや学習会のお知らせ、感想、考えていることなどを、随時アップします!

TEL.048-862-0355

〒330-0064 埼玉県さいたま市浦和区岸町7-12-1 東和ビル4階
埼玉総合法律事務所
05月

言葉は命

第2次安倍内閣になってから顕著になっていますが、政治家の言葉が年々ひどくなっています。

つい最近も某政党の若手議員が北方領土を巡って戦争は是か非かという暴言を吐きました(しかも酔っ払いながら)。
それ以外にもここ数年の間に「ナチスドイツを見習え」「LGBTは生産性がない」等々・・・枚挙にいとまがありません。
「国民主権・基本的人権の尊重・平和主義の3大原則をなくさなければ真の自主憲法にはならない」と言ったのは第1次安倍内閣時の元法務大臣でした。

一昔前であれば一言失言をすれば政治家はたちまちのうちに政治生命を絶たれました。
政治家の発言はそれほど重みのあるものでしたが、それも遠い過去になりつつあります。

近いうちに参議院選挙が予定されています。
選挙公約も大切ですが有権者はどの政治家がどのような発言をしてきたか、それが政治家としてふさわしい発言だったかを厳しくチェックして投票に望むべきでしょう。
事務局 A・K

「木の上の軍隊」(こまつ座)

山西惇さん出演の「きらめく星座」を観て、
山西さんの演技が何だか好きになりました。

今回、5月18日に新宿で山西さんが上官役
の「木の上の軍隊」を観ました。
山西さんの上官もそうですが、
新兵役の松下洸平さんも良かったです。

新兵の目の前に広がる実際の光景と、新兵が心に
描く戦争前の光景のギャップ。

少なくとも、私たちも、その暴力的な不条理
から目をそらすことなく、生きていかなければ
ならないのではないかと感じました。

弁護士 伊須慎一郎

 

第1回総選挙

今年の7月に予定されている参議院選挙は、
衆議院とのダブル選挙になるのではないかと言われていますが、
日本ではじめての総選挙はどんなものだったのかを知りたくて
『総選挙はこのようにして始まった~第一回衆議院議員選挙の真実』
(稲田雅洋・有志舎)を手にとってみました。

日本初の衆議院議員選挙は
1890(明治23)年7月1日、沖縄と北海道を除く45府県で実施されました。
選挙権を有するのは満25歳以上の男子で、直接国税(地租と所得税)を1年以上、15円以上納めている者、
被選挙権を有するのは満30歳以上の男子で、やはり直接国税を1年以上、15円以上納めている者。
この選挙権、被選挙権の資格から、当時の衆議院議員=ほとんど地主、と私は学生時代に教わりました。

ところが、第1回総選挙で当選した衆議院議員の中には、
中江兆民、植木枝盛、尾崎行雄といった資産をほとんど持っていないはずの士族や平民など、
年間15円も国税を納めていたとは思えない者が一定数いる、
ということでこの謎を追究したのが、この本です。

謎解きの結論を明かしてしまうと、
候補者の支持者たちが、支持者名義の土地を候補者名義に書き換えていた事例が複数あることが分かったのだそうです。
そうすることで、候補者の納めた(とされる)地租を15円以上にして、候補者資格を与えようと。

信頼する候補者を国政に送るために、
自分たちの土地の名義を手放した人々が相当数いた。
民主主義ってこうやって育ってきたものなんだな~、と
衝撃を受け、また、感動しました。

詳細については、ぜひ皆さんもこの本を読んでみてください。

(弁護士 佐渡島)

カメラの目

最近ニュースで「容疑者特定に防犯カメラで追跡して」というのを聞くこと多いような気がするのは気のせいでしょうか。
今、世の中にはカメラの目があふれています。
街なか、建物の中、個人の住宅、自動車、スマートフォンなど、私達は様々な種類のたくさんのカメラに囲まれて生活をしているのだと思います。
カメラの存在を知らしめることによって犯罪や事故などを未然に防いだり、またはそれらが起きてしまったときに容疑者を特定したり、事故などの状況を確認したりすることは、私達の生活が守られたり、役に立ったりしているのでしょう。また、見て楽しかったり、美しかったりするものもたくさんあります。
普段はほとんど意識していませんが、そんなニュースをみると、「え、どこにあるんだろう」などとキョロキョロしてみたくなります。

(事務局T)