憲法Caffè

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埼玉総合法律事務所
06月

「コスタリカの奇跡」

FIFAワールドカップ 予選リーグ ブラジル対コスタリカ
コスタリカはすごかった。粘りに粘った。                                                                 
          ものすごく走ってた。感動した。
そしてGKのナバスがすっごく素敵だった!
コスタリカは負けてなかったと思う。
コスタリカの「奇跡」を見たような気がした。

 

さて,「コスタリカの奇跡」ですが,5月のゴールデンウィークの頃から,                                        ちらほらとニュース番組で「今じわじわと広がっている映画」と紹介されていました。

芸人の松元ヒロさんがこの映画をみて,いたく感動されたそうで,                                                      ライブの中で「全部しゃべっちゃうのか」というくらい,その映画のあらすじを熱く熱く汗を飛ばしながら演じてくれました。
軍隊を捨てた国「コスタリカ」。国民の幸福度ピカイチの「コスタリカ」。行ってみたいなコスタリカ。
軍隊を解散して70年,再軍備をしなければならないのかという時期もあったそうですが,国民がそれを選ばなかった。国民ひとりひとりが「どんな国に住みたいのか」を考えて,軍隊のない国を選んだ。軍隊のない国でいいのだ。
やっと,この映画を見る機会がくる。
楽しみで,心が熱くなります! 

(事務局 松田)

あなたの街でも,上映会。

7.14上映会(日比谷図書館)

7.27浦和上映会(浦和コミセン)

 

私たちは目的に向かって進歩しているのか?

今から10年前に、コスタリカで開催された世界反核法律家協会の
セミナーに出席しました。

その際、コスタリカの軍隊を廃棄したホセ・フィゲーレス元大統領
の妻カレン女史の次の発言がありました。

『平和は「あるもの」ではなく、我々が「作り出すもの」である。
世界は核戦争をもう繰り返さないという保証をしていない。むしろ
暴力の度合いは強くなっている。しかし、我々は暴力から目を背け
てはいけない。それが我々の責任の一部である。暴力を克服するに
は教育が非常に重要である。しかし、マスコミにも暴力が蔓延して
いるため、若者の中で暴力が生活の一部として浸透している。それ
は我々が若者に夢を与えていないからである。我々は風にそよぐ枯
れ葉ではなく、鳥のように目的をもって飛ばなければならない。我
々が認識し、目を覚まし、平和(核兵器廃絶)の種を世界に捲かな
ければならない。』

この10年間も、シリア、パレスチナ、南スーダンで市民がいとも
たやすく殺されています。

私たち日本国民が、武器・暴力による「平和」ではなく、全世界の
市民が恐怖と欠乏から逃れ、家族、友だち、社会の中で自由に生存
する権利を現実のものとするために、諦めず前進することが重要だ
と考えます。

抑止力という恐怖・暴力による均衡・支配ではなく、先進的な平和
的生存権を人類の権利とするために、私たちは大事な大事な分岐点
に立っています。

頑張りましょう。

(弁護士 伊須慎一郎)

「だるまちゃんとてんぐちゃん」

私は二人の娘たちに、考えてみると8、9年ほど、毎晩毎晩、絵本の読みきかせをしていました。

その数ある絵本の中でも、特に親子で印象に残っている一冊が、
かこ さとしさんの「だるまちゃんとてんぐちゃん」です。

絵本作家、児童問題研究家で工学博士、技術士でもあるかこさんが、
今年5月の初めに永眠されたとニュースで見た時は、とてもショックで悲しい気持ちになりました。

かこさんは、90歳を過ぎても絵本を勢力的に描きつづけていらしたようです。
92歳のかこさんは、今年2018年に、人気のだるまちゃんシリーズを3冊も発行されています。

東日本大震災と津波に被災された方々への鎮魂と慰霊、そして原発事故への警鐘の念を込めて描かれた、
「だるまちゃんとかまどちゃん」

東日本大震災と福島原発事故の被災された方々への鎮魂と慰霊の心を込めて描かれた、
「だるまちゃんとはやたちゃん」

そして、古いものへの伝承と、戦中戦後、今なお続いている沖縄の方々の苦労に対しての、謝意と応援の意を込めて描かれた、
「だるまちゃんとキジムナちゃん」

沖縄、東北地方の方々、そしてこれからの未来の子ども達に、
最期にどうしても伝えたかったことのように思えます。

かこさんはこの世を去られましたが、その思いと数々の作品は、
これからも色あせることなく、読み、語り継がれていくことと思います。
(事務局 A)