種まく人びと

所員二十名くらいで会議室に集まって、お昼休みに「種まく人びと」を見ました。
治安維持法によって弾圧を受けた人々やその家族のドキュメンタリー映画です。

検挙されたのは、共産主義者のみならず、例えば、労働者の絵を描いたとか、
そのような人々だったと知って驚きました。
苛烈な取り調べ、暴言や暴力、胸が締め付けられます。
国家権力を暴走させてはいけないと、強く感じました。

ご両親が検挙され、お父様が獄死されたという女性は、
「母は気丈に振る舞っていましたけれど、PTSDを発症していたと思います。」と証言され、
お母様と流転の暮らしを強いられ、苦しかったと語りました。

一方、お父様が特高(特別高等警察)をされていた男性のインタビューでは、
「特高として自分のやったことが、いかに多くの人を犠牲にしたかを、父は考えていたんじゃないか。」
極貧のなかから刑事になった父は、どんな思いだったのかとお話されました。

まさに暗黒の歴史です。
繰り返してはならないと思います。

国による謝罪と賠償、実態調査を求める運動は、「戦争責任を問い続ける」運動でもある。
国賠同盟増本会長の言葉が印象的でした。
(事務局 荻原)

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