憲法Caffè

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埼玉総合法律事務所
02日

「旧優生保護法による不妊強制」

今朝、新聞を読んでいたら衝撃的なニュースが目に飛び込んできました。

旧優生保護法下で、不妊手術を強制された宮城県の60代女性が、個人の尊厳や自己決定権を保障する憲法に違反するとして、 国に1100万円の支払いを求める訴訟を仙台地裁に起こしたというものです。

優生保護法とは、遺伝と障害を関係づけ「不良な子孫の修正防止」を掲げて、本人の同意なしに、障害者らに不妊手術を強制した法律です。
国は、手術を強制する際の身体の拘束、麻酔の使用、欺罔も認め、同法に基づいて強制手術を受けた被害者は全国に1万6475人にも上るそうです。

私は恥ずかしながら、このような恐ろしい法律や実態があったことを全く知りませんでした。
しかも、いつの時代の話かしらというようなこの法律、なんと1996年まで存在しているんです。
障害を劣ったものと決めつけ、「障害者はいなくなればいい」という傲った発想に基づく法律が、つい最近まで放置されていたことに恐怖を感じます。

やっぱり、人間って愚かな生き物で、絶対に過ちを犯すものですね。
そして、このような過去の過ちを正すのも、憲法の重要な役割ですね。

どうか、国は除斥だなんて浅薄な主張はせず、早期に被害者の補償がはかられますように。

(弁護士 南木ゆう)