憲法Caffè

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埼玉総合法律事務所
01月

映画「希望のかなた」

お正月に私の好きなフィンランドのアキ・カウリスマキ監督の作品「希望のかなた」を渋谷で観てきました。

偶然フィンランドの首都ヘルシンキにたどり着いたシリア難民の青年と、そこで暮らす人々の話です。
ヨーロッパの国々で難民が大きな問題となっているなか、青年は難民申請を却下されたり、差別を受けたりと厳しい状況に置かれます。
でも、そんななかでも、彼に手をさしのべる普通に暮らす人達の小さな善意の数々が心にしみる映画です。
劇中で出演者はほとんど笑ったりしないのに、辛口のユーモアがあって笑え、また、暖かい気持ちにもなります。

日本に暮らす私達には、あまり難民問題に対する実感がありませんが、不寛容な社会ということばは耳に新しいことではありません。
そんな現在の社会のなかで、あたりまえの人間性とは何かを、監督は私達に問いかけ、また、この作品からメッセージを送っているのかもしれません。

一度観たらくせになる監督です。機会があったらご覧になってみてください。

T/M

北朝鮮との対話の機会

北朝鮮のオリンピック参加を巡る問題。

日本では、北朝鮮によるオリンピックの政治利用、みたいな取り上げ方が目立つ。ナチスによるベルリンオリンピックの政治利用なら問題にする価値はあるが、たかが北朝鮮の行為を政治利用として取り上げるほどのことはない。どこの国でも、政治利用はある程度している。安倍首相のスーパーマリオなどいい例だろう。

これらの報道により、貴重な融和、対話の機会を,日本では、国民が理解しないという危険な事態になっているように思われる。

万一、対話に失敗したら、北朝鮮と米国の間で戦闘が始まったら。戦争するのはアメリカにいる米軍ではなく、韓国や日本にいる米軍なのだ。

大事なことを見落としてはいけない。

 

(弁護士 髙木太郎)