憲法Caffè

埼玉総合法律事務所の所員が、憲法に関わる催しや学習会のお知らせ、感想、考えていることなどを、随時アップします!

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埼玉総合法律事務所
2018年

「平和憲法を守るパレード」

去る9月18日(火)、埼玉弁護士会主催の「平和憲法を守るパレード」に参加しました。
お昼の12時過ぎに埼玉県庁を出発し、浦和駅まで、多くの弁護士と、市民の皆さんと歩きました。

パレードを先導する女性弁護士が、
「平和憲法は、世界に誇れる日本の宝だー!」
「自衛隊を戦地へ送るなー!」
「秘密保護法、共謀罪は今すぐ廃止ー!」
とかけ声をかけ、後ろに続く皆で、
「そうだー!」
と叫びながら、秋晴れの中を進みました。

パレートを見た1人でも多くの方が、憲法について考えるきっかけになってくれればいいと思いました。

(事務局 Y)

「自衛隊の何がイケン」か

「国民みんなが感謝をしている自衛隊を憲法に明記して存分に働いてもらう。いつまでも違憲扱いでは頑張っている自衛隊に失礼ではないか?」。
こんな論調で安倍改憲がすすめられようとしている。しかし、国民の多数が感謝しているのは、災害復興に取り組む自衛隊であり、国民は海外で殺し殺される自衛隊を望んでいない。
安倍改憲は後者の自衛隊をまるごと憲法で容認するものだ。

イラク日報が明らかになった。
15000ページを超える資料を通読した人の受け売りだが、この日報には、自衛隊がイラクの協力者を使い、イラクの反政府勢力の動向を調べていたことが記載されているそうだ。
この情報は米軍などと共有され軍事行動にも使われる。つまり人道支援ではなく、軍事行動の前提となるスパイ活動を行っていたことになる。
このような活動まで、多数の国民が支持しているものではない。

「自衛隊に失礼だから憲法に書き込む」は論理の飛躍であり、あまりに危険なことである。

(弁護士 髙木太郎)

「大久野島を知っていますか?」

大久野島(広島県竹原市)は近年では「ウサギの島」として知られ、観光客も多いようですが、「毒ガスの島」とも呼ばれており、太平洋戦争で使用するための毒ガスが製造されていました。
また、毒ガス製造は徹底的に秘密にされ、戦時中は島の存在自体が消され、「地図から消された島」という異名もある島です。

私は幼いころ、父の仕事の関係で広島県に住んでいたことがあり、家族で大久野島へ行った事があります。
私が行った当時は、まだ資料館等は建設されておらず、毒ガス製造の史実が広まり始めたばかりのころでした。
幼かった私は、海で遊ぶのに夢中で、島に残る要塞等を直接見ることはありませんでしたが、母と兄達はほとんど手付かずの遺跡にとても衝撃を受けたと、今でも話してくれます。

戦争の被害者であると同時に加害者でもあること。
大久野島はそれを直接見て、聞くことが出来ます。

幼いころには見に行くことが出来なかった遺跡を、今度こそ見に行きたいなと思っています。

(事務局 H)

ベルリン

先日、ドイツのベルリンを訪問し、ベルリンユダヤ博物館やベルリンの壁の跡地へ行ってきました。
そこには、戦時中の写真や使用されていたものが展示されていたりしました。
中には、これから射殺されるのではないかと思う場面の写真や収容所かどこかへ連行されていくと思われる場面の写真もありました。
第二次世界大戦や冷戦時代のドイツの様子は映画や書籍で見聞きすることが多かったですが、実際にその痕跡を目の当たりにすることで、戦争の悲惨さを改めて感じました。
この人たちも今であれば罪に問われるようなことをしていない普通の人だったのでしょうから、自分がこの人たちのような立場であったらと考えると強い恐怖を感じます。

二度とこのような悲劇は起きないでほしいと心から願うばかりです。

(弁護士 鈴木満)

「ケアレスマン」

先日、草津で行われた日本労働弁護団関東ブロック総会に参加しました。
講演の中で、フルタイム勤務・健常者・男性を中心とした社会に警告を発するキーワードとして、「ケアレスマン」という言葉を知りました。

男性が労働力としての役割しか負わない状況を指すもののようですが、「ケアレスマン」・・・直訳すると「不注意な人」とはよく言ったものです。
それは言い換えれば、女性は労働だけではなく、育児や家事の役割(責任も?)を押し付けられているということです。

今までも、現状も、女性だけが何かを犠牲にした上での選択を強いられ、家庭を選択した際には、それは無償の労働となります。
女性の生活時間は一体いつ取ればいいのでしょうか?

にもかかわらず、育児放棄が問題となれば、ネグレクトとして批判されるのはいつも母親です。

課題だらけの働き方改革。まずは「家庭の中の」働き方改革にも取り組まないと乗り切れないかもしれません。

(事務局 F)

祖父の言葉

大正生まれの祖父母は、戦争を経験しております。
祖父母は既に他界していますが、祖父は、生前、私に戦争について多くを語りませんでした。
そんな祖父が、少し、本当に少しだけ、戦争の話題に触れることがありました。
ただ、言葉少なげに、
「戦争はいけない」と。
祖母は、頷いていました。

たった一言の言葉の重さ、悲しさ、強さに、私は圧倒されたことを覚えています。

もっと話しを聞きたいと思ったけれど。
私は、それ以上聞けませんでした。

その代わり、考えました。
いったいどれだけの辛さと苦労があったのだろうと。
たくさんの悲しい思いをして、今、そんなに優しい笑顔を見せられるのはなぜだろうと。

先日、祖父母の法要があり、墓前に手を合わせました。
激動の時代を生きた、強く、優しい祖父母。
戦後生まれの私に、祖父の言葉を聞いた私に、できる生き方とは何だろう。
それを考えながら、これからを歩んでいきたいと思ったのです。

(事務局 E)

『首脳の器』

米朝会談の具体化が進んでいる。

北朝鮮の核は、北朝鮮の論理では、まさに抑止力として、開発されてきた。すなわち、
①休戦状態に過ぎないアメリカが北朝鮮に攻め込んでくれば、通常兵器の力では簡単にやられてしまう。
②そこでアメリカに届く弾道ミサイルに核兵器を積めば、攻撃したらアメリカ本土に打ち返すぞ、という脅し(抑止力)になり、アメリカであっても、そう簡単に攻めてこれないはずだ。
③リビアのカダフィやイラクのフセインがかくも簡単に体制崩壊させられたのは核兵器を持たなかったからだ。
極めて論理的な思考である。

これに文在寅が強力に切り込んだ。
アメリカと平和条約を結んで朝鮮半島に戦争がなくなれば、そんな心配することないじゃないか。
これまた極めて論理的である。

金正恩はこれに応じた。文在寅はさらにトランプを煽てアメリカが動かないと平和は構築できないと持ち上げた。トランプも乗った。

かくして、70年近い対立、緊張関係が、大きく緩和するかもしれない事態に至っている。
朝鮮半島に平和が訪れれば、中国やロシアから北朝鮮を経由し韓国までをつなぐ陸路、空路も確立され、この地域が経済的に相当の発展をするだろう。
北朝鮮は開発が遅れている分だけ伸びしろがある。それほど大きい国ではないから、中国が伸びるときのような経済効果はないかもしれないが、周囲の国、地域の発展を考えると、相当の経済効果もあるかもしれない。

事故を引き起こした原発をちまちま売り歩き、武器商人になってまでチンケなもうけをあげようとする、
どこかの国の小人首相とは大違いである。

(弁護士 髙木太郎)

 

「ワールドカップ」

現在ロシアで行われているワールドカップ。
サッカーに詳しくない私でも各国の白熱したプレイに目を奪われ、ついつい夜更かしをしてしまい寝不足気味です。
(もちろん試合内容にも釘づけなのですが、各国のイケメン達にも目を奪われております。)

6月22日スイス対セルビアの試合で、スイス代表のジェルダン・シャチリさんとグラニト・ジャカさんの行なったゴールパフォーマンスが物議を醸しています。
シャチリさんとジャカさんはそれぞれゴールを決めた後、胸の前で手をクロスさせて 【双頭の鷲】を表現しました。
このゴールパフォーマンスに政治的な意図が含まれていたとされ、FIFAはジャカさんとシャチリさんに警告として1万スイスフラン(約111万円)の罰金を科すことになりました。

シャチリさんはコソボ出身で、ジャカさんの両親もアルバニアにルーツを持つコソボ出身。
アルバニア人が多数を占めるコソボは、2008年にセルビアから独立をしたものの、セルビア人からの迫害を受けていたという歴史を持っています。
両選手がゴールパフォーマンスでした【双頭の鷲】とは、アルバニアの国旗にも描かれている紋章で、対戦相手がセルビアだったからそのパフォーマンスをしたとみられています。

シャチリさんは政治的意図はなかったと語ったそうですが、こういった歴史がなければ、平和であれば、恐らくこのようなパフォーマンスは生まれ無かったはずと思うと胸が苦しくなりました。

ワールドカップを通じて世界平和を祈った出来事でした。

(事務局 O)

 

「コスタリカの奇跡」

FIFAワールドカップ 予選リーグ ブラジル対コスタリカ
コスタリカはすごかった。粘りに粘った。                                                                 
          ものすごく走ってた。感動した。
そしてGKのナバスがすっごく素敵だった!
コスタリカは負けてなかったと思う。
コスタリカの「奇跡」を見たような気がした。

 

さて,「コスタリカの奇跡」ですが,5月のゴールデンウィークの頃から,                                        ちらほらとニュース番組で「今じわじわと広がっている映画」と紹介されていました。

芸人の松元ヒロさんがこの映画をみて,いたく感動されたそうで,                                                      ライブの中で「全部しゃべっちゃうのか」というくらい,その映画のあらすじを熱く熱く汗を飛ばしながら演じてくれました。
軍隊を捨てた国「コスタリカ」。国民の幸福度ピカイチの「コスタリカ」。行ってみたいなコスタリカ。
軍隊を解散して70年,再軍備をしなければならないのかという時期もあったそうですが,国民がそれを選ばなかった。国民ひとりひとりが「どんな国に住みたいのか」を考えて,軍隊のない国を選んだ。軍隊のない国でいいのだ。
やっと,この映画を見る機会がくる。
楽しみで,心が熱くなります! 

(事務局 松田)

あなたの街でも,上映会。

7.14上映会(日比谷図書館)

7.27浦和上映会(浦和コミセン)

 

私たちは目的に向かって進歩しているのか?

今から10年前に、コスタリカで開催された世界反核法律家協会の
セミナーに出席しました。

その際、コスタリカの軍隊を廃棄したホセ・フィゲーレス元大統領
の妻カレン女史の次の発言がありました。

『平和は「あるもの」ではなく、我々が「作り出すもの」である。
世界は核戦争をもう繰り返さないという保証をしていない。むしろ
暴力の度合いは強くなっている。しかし、我々は暴力から目を背け
てはいけない。それが我々の責任の一部である。暴力を克服するに
は教育が非常に重要である。しかし、マスコミにも暴力が蔓延して
いるため、若者の中で暴力が生活の一部として浸透している。それ
は我々が若者に夢を与えていないからである。我々は風にそよぐ枯
れ葉ではなく、鳥のように目的をもって飛ばなければならない。我
々が認識し、目を覚まし、平和(核兵器廃絶)の種を世界に捲かな
ければならない。』

この10年間も、シリア、パレスチナ、南スーダンで市民がいとも
たやすく殺されています。

私たち日本国民が、武器・暴力による「平和」ではなく、全世界の
市民が恐怖と欠乏から逃れ、家族、友だち、社会の中で自由に生存
する権利を現実のものとするために、諦めず前進することが重要だ
と考えます。

抑止力という恐怖・暴力による均衡・支配ではなく、先進的な平和
的生存権を人類の権利とするために、私たちは大事な大事な分岐点
に立っています。

頑張りましょう。

(弁護士 伊須慎一郎)